上場している人材サービス企業に新卒入社し、経営者・人事担当者に対し新卒採用の企画・提案を行う法人営業部に配属される。そこで取引先の経営層と対話を重ねる中で「景気の後退局面においてこそ、今いる社員への人材育成・キャリア支援は重要である」と再認識し、当時外部から採用のみを切り口として企業を支えることに、もどかしさを感じたことから企業人事へと数年後にキャリアチェンジを行う。

転職した会社では採用・育成担当として入社するも社内の風土として人を蹴る、机を叩きながら罵声を大声で浴びせる、物が飛んでくるなど人を育てる土壌が荒廃しており、自分自身も直属の上司から実際に体験したことから次第に体調を崩すことになり、結果的に入社後半年かつ次の転職先も決まらないまま退職を余儀なくされる。

退職後はなにもやる気がおきず、1日中部屋に閉じこもる日々がしばらく続く。無職期間中は2か月におよび、何をやってもうまくいかない自分の才能の無さや無力さを痛感していた中、ある朝、働きに出かける社会人の姿を自宅の窓から眺めているとふと、「自分はこのままではいけない！」と強烈に感じるようになり、改めて徹底的に自身を見つめ直すため自分の適性や能力について苦しみながら自己流で自己理解を深めていくことになる。そんな中でも「人に寄り添い、最後まで人を信じて育てる人事」としてキャリアをイチから築きたいという想いだけは捨てられず就職活動を再開し、以降、財閥系情報システム子会社、インターネット広告会社、独立系Sler企業、health×technology系企業に勤務し、100人～3,000人規模のIT/WEB系企業を中心とした人事全般（採用・育成・労務・制度設計の企画等）に対する知見を深める。

企業人事として勤務する中で、採用や昇格試験さらに人材育成などで広く活用するため、適性テストの企画導入をミッションとして行う中で数多くのテストを比較検討・サンプル受験するようになったが、他人と相対評価し「〇〇力　A判定」や「〇〇力　偏差値 69（平均より上です）」など自分の能力が偏差値や点数化されてしまうものは、本当の意味で自己理解が深まらず人材育成に向かないのではないかと疑問を感じるようになる。

そんな最中「クリフトンストレングス（旧：ストレングスファインダー）」に出会い、能力・適性が偏差値や点数化されず、自分の中でのみ強みや得意なことの源となるものが相対評価（順位付け）される結果を見て、今まで違和感を感じながらも、仕事へ向き合っていた自分の気持ちが解消され楽になるようになった。

以降は、弱みや出来ないことの改善に時間を使うのではなく、自分の特性や強みを最大限伸ばすことに時間を投資することを決意し、今までよりも楽をして成果を出す方法を意識した結果、入社後1年で管理監督者へ昇格推薦・外部試験を受け合格、個人成績が全社で表彰、総合評価１位など多くの実績を短期間で残す。

今まで延べ4,200名以上に対し「働きがい」に関する調査・分析した経験から、社会人の年代別の悩みについて熟知しており、特に仕事はそつなくできてはいるものの、自分の強みがうまく発揮されておらず、結果的にキャリア形成に不安を感じている人が多くいるという事実を突き止める。

ただ実際に社員からもキャリアの方向性やマネジメントについて相談を受けるも、自分自身の経験談や一般論だけでは解決が難しく実際に追い込まれて退職や休職をしてしまう社員を見るたびに、自分の力不足を改めて思い知ることになる。

根本的な解決策を考えるうえでは前提となる知識や理論について体系立てて理解したうえで、しっかりとサポートがしたいという想いからその後キャリアカウンセラー、キャリアコンサルタント、ストレングスコーチの資格を立て続けに取得し、2018年からは社内業務にとどまらず社外にてキャリアコンサルタント・カウンセラーとして社会人に対し広くキャリア支援を行うようになる。

2020年より自身の経験から弱み・苦手の改善に注目するのではなく、その人の個性・強み・得意を活かし今までよりも楽に自分自身の仕事が回り、成果を出すことを目的としたコーチングスクール「tri」を開始。

※「tri」とは、、、tips for returning to individuality（個性に戻るためのコツ）の略称

コーチング、キャリアカウンセリング理論に加え、延べ14年以上の企業人事・IT業界・人材ビジネスの経験に裏打ちされた使えるノウハウを知った生徒からは「テクニックを一方的に教えるのではなく、今の私に寄り添ってわかりやすく伝えてくれたのでしっくりきた。」「急かされず、自分のペースで考え整理しながら話ができた。本当に話しやすい。」「カジュアルな雰囲気だったので真面目な話もとても話やすかった」など自然体で本音を話せるコーチとして相談者から支持を得ている。

当初からの想いである「人に寄り添い、最後まで人を信じて育てること」を信条に本日も活動中。